診療案内

その他代謝疾患

脂質異常症

 「脂質異常症」は、総コレステロール、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)、トリグリセリド(中性脂肪)の上昇または、HDLコレステロール(善玉コレステロール)の低下を来した病態で、動脈硬化に関連する疾患(心筋梗塞や脳梗塞など)のリスクに関わります。
特に、心筋梗塞・狭心症など冠動脈疾患の持病がある方、糖尿病、慢性腎臓病、脳梗塞、四肢の動脈疾患の持病がある方は、脂質の管理を厳格にしなければなりません。

また、家族性高コレステロール血症など遺伝性の脂質異常症もあり、鑑別診断を進めていきます。頸動脈エコーなど動脈硬化を評価する検査を適宜実施いたします。「動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2022年度版」(日本動脈硬化学会)に沿って食事療法、運動療法を指導させていただき、必要があれば適切な薬物療法を行います。

■2022年度 脂質異常症患者数 635名

★「脂質異常症」を含めた動脈硬化性疾患の解説については、下記のURLもご参照ください。

生活習慣病とは?【日本動脈硬化学会】 (j-athero.org)

 

高尿酸血症

 尿酸は人体の情報やエネルギーを受け持つ物質が分解されてできた老廃物ですが、「高尿酸血症」は、足の親指などが痛む痛風を引き起こす原因となります。
また、最近は脳血管・心血管障害との関連も議論されています。利尿薬など薬剤によるものや、腎疾患、血液疾患など他の疾患によるものがあり、鑑別診断を進めていきます。

アルコールは、尿酸の産生を高め、腎臓からの尿酸排泄を抑えてしまうため、飲酒を含めた生活習慣の是正は重要です。体重コントロールも、肥満、高血圧、メタボリックシンドロームのリスクを軽減させます。「高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン 第3版」(日本痛風・尿酸核酸学会)に沿って食事療法、運動療法を進め、適切な薬物療法を行います。

■2022年度 高尿酸血症患者数 225名

骨粗鬆症

 「骨粗鬆症」は、骨を壊す「骨吸収」と骨を作る「骨形成」のバランスが崩れ、骨の強度が低下し、骨折のリスクが高くなる骨の障害です。
骨粗鬆症による骨折は、特に高齢者において、生活の質を著しく低下させるため、その予防は重要です。

骨粗鬆症の多くは、閉経などによる性腺機能低下や加齢に伴って生じます。骨密度測定により骨密度を評価し、骨折の危険因子(年齢、体格、飲酒、喫煙、大腿骨骨折の家族歴)を考慮し、治療方針を決定します。「骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン 2015年版」(日本骨粗鬆症学会)に沿って食事療法、運動療法を進め、適切な薬物療法を行います。

★骨粗鬆症の解説については、下記のURLもご参照ください。

骨粗鬆症とは (jpof.or.jp)

 

肥満症

「肥満」は「身長に比べ体重が重い状態」を指し、体格指数(body mass index: BMI <kg/m2 >)が25.0以上のものを指しますが、「肥満症」は、肥満に関連した健康障害のいずれかを合併するか、内臓脂肪型肥満(腹囲:男性85cm以上、女性90cm以上)がある場合を指し、減量による医学的治療の対象となります。BMI 25.0以上35.0未満を「肥満症」、BMI 35.0以上を「高度肥満症」と呼びます。

※肥満に関連した健康障害とは、耐糖能障害、脂質異常症、高血圧、高尿酸血症、冠動脈疾患(心筋梗塞、狭心症)、脳梗塞、脂肪肝、月経異常・不妊、睡眠時無呼吸症候群、変形性関節症、肥満関連腎臓病の11疾患です。

内臓脂肪が蓄積した状態では、脂肪細胞が肥大化し、炎症を引き起こす物質が分泌され、全身の動脈硬化を引き起こし、様々な疾患の発症、進展に関わり、「肥満症」を治療することはとても重要です。
肥満症治療では、生活習慣の改善が重要です。「肥満症診療ガイドライン2022」(日本肥満学会)に沿って、食事療法、運動療法、行動療法を進めていきます。

食事療法では、目標1日摂取エネルギー量を「肥満症」では25kcal/kg×標準体重(kg)、「高度肥満症」では20~25kcal/kg×標準体重(kg) <標準体重=身長(m)×身長(m)×22>として、蛋白質やビタミン・ミネラルを十分量を摂取しつつ進めていきます。蛋白質・ビタミン・ミネラルを十分量含み、糖質・脂質を必要最小限にした「フォーミュラ食」も必要に応じて取り入れます。

※「フォーミュラ食」は保険対象外ですが、当院に通院治療中の方に限り、5,500円(10食分)(税込)<オベキュア>でご提供します。(オベキュアについては下記URLもご参照ください)

オベキュアについて|製品概要|ObeCure—-フォーミュラ食「オベキュア」 (uscure.co.jp)

運動療法では、ウォーキングなど有酸素運動を中心に進めていきます。

行動療法では、「グラフ化体重日記」により自らの生活を振り返ることで、生活習慣の改善を促します。

食事・運動・行動療法で減量が不十分な場合は、薬物療法も行います。

「高度肥満症」で、食事・運動療法による改善が乏しい場合は、外科的治療も検討します(関連病院にご紹介いたします)。

*2024年2月22日に発売予定の肥満治療薬「ウゴービ」(セマグルチド)について、当院が処方要件を満たす施設に該当しないため、現時点で当院から処方することはできません。ご了承ください。

★肥満症の解説については、下記のURLもご参照ください。

肥満と肥満症:日本肥満学会/JASSO

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きむら内科 内分泌・糖尿病クリニック
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