先日9月16日に新しい2型糖尿病治療薬が登場しました。この薬剤は現在の糖尿病治療薬とは異なる構造を持つ新規化合物で、インスリン分泌臓器である膵臓、並びにインスリン標的臓器である肝臓、骨格筋等でのミトコンドリアへ作用すると想定されています。血糖値に応じたインスリンの分泌を促す膵作用と、肝臓・骨格筋での糖代謝を改善する膵外作用(糖の取り込み能改善など)を合わせもちます。インスリン分泌が低下している病態、インスリン抵抗性が亢進している病態のいずれであっても有効であると考えられ、新たな治療の選択肢になると期待されます。新規の薬剤であるため、約1年間は14日ごとの診察が必要となりますが、この薬剤が有効だと思われる方にはご提案させていただきたいと思います。